日本とシルクロードの友情を育てる
会報   天山の風    第17号
 今年の4月7日、運営委員有志の呼びかけにより、兵庫県西宮市の武庫川河川敷で開催されたお花見の様子。
 日本人、ウイグル人留学生の他、ウルムチから来日中のご家族や、クウェート、内モンゴル自治区のみなさんなど、総勢27人、多文化な顔ぶれが集まりました。この写真を撮った後、あいにくの雨になったため、近くに住むヘニさんのご好意でお宅に移動し、楽しいパーティーは夜まで続きました。
 参加者は次のとおりです。グリジャマリさん、グリミラさん(豊中市)、グリザルさん(神戸市)、デュアルちゃん(グリザルさんの息子)、ヘニさん、ブアイシャムさん、グリミラさん(尼崎市)、ヤルコンさん(グリミラさんの夫)、グリミラさん・ヤルコンさんの子ども2人、ウルムチから来日中のグリミラさんのご両親とお姉さん、柿崎浩子さん、佐竹保雄さん、依田武さん、依田雅子さん、森田純夫さん、ジリムトさん(内モンゴル出身)、黒田久雄さん(HVの会)、木村加菜代さん、木村さんの夫(クウェート人)、木村さんの子ども2人、木村さんのお母さん、村岡正司、(写真と報告:村岡正司)
活動報告    
 昨年11月21日(日)、有田みかんとお醤油の産地、和歌山県湯浅町でのウイグル音楽祭が開かれました。これは当会運営委員・和歌山大学留学生のアリフさんが中心になって企画したものです。 
湯浅町国際交流協会は、毎年の国際交流講演会をはじめ、いろんな国際交流活動をすすめており、町役所、町議会の後押しもあって、かなり広範な固定参加者があるようで、この日も200あまりの席がほぼ満席になっていました。
最初、町長や議会議長代理などお歴々の挨拶があって、すこし堅苦しい雰囲気で始まりましたが、ウイグル音楽祭に移ると、すべてウイグル人の自由な進行で進められました。
 レイハンさんのパワーポイントを使った講演は、とてもきれいな日本語で、ウイグルのことがとてもよく分かったとの感想の言葉があちこちから聞こえていました。そして、ウメルさんのラワップ演奏と、初参加のキラムさん(鳴門教育大学)のダップの演奏、お二人とアブドガニさんの歌、そして、ジャミラさん、ヘニさん、ブアイシャさん、イスマイルさん、アブドガニさんたちの華麗で楽しいダンス。アリフさんは進行と裏方で、忙しく働いています。ほとんどの来場者が「ウイグル」に接するのは初めてのようですが、みなさん、熱心に舞台を見つめ、大いに感動しているご様子でした。舞台の照明や音響設備はウイングス京都での音楽祭のように立派ではありませんでしたが、内容は勝るとも劣らない素晴らしさで感動的なものでした。
 会場の壁際で、佐竹保雄さん撮影の「ウイグルの子どもたち」の写真の数々、アリフさんが用意した写真も展示しました。多くの人が熱心に見ていました。終了後、民族衣装のウイグル人たちと記念撮影をする人が続いていました。
第二部は交流パーティで、お赤飯やお刺身、お酢の物などが用意されていましたが、例によってヘニさんが大奮闘してポロ、コルダマ、サラダを作って、「こんなめずらしいお料理、初めて食べました」と喜ばれました。世話役の女性たちの多くが和服姿で、お琴と三味線の演奏もあり、国際交流の経験が豊富だなと思いました。和歌山駅からさらに40分もかかる地方の町で、こんなにも熱心に多文化交流を進める人たちがいることに驚き、感動しました。
 ウイグル人の上記以外の参加者は、グリミラさん、エハマットジャンさん、グリジャマリさん、アディナさん、ウメルさんの息子さん、ズルピカールさん(和歌山大学)でした。日本人は、佐竹さん、藤家先生、依田武さん、加藤さん、柿崎でした。
3時間も4時間もかけて遠く和歌山までやってきて、そして舞台に、料理に、交流にと大活躍をされたウイグル人のみなさん、本当にご苦労様でした。あなたがたの努力で、遠い湯浅町に「ウイグル人は素晴らしい文化を持っている人たちだ」と語り広められて行くでしょう。(柿崎浩子)
第9回総会を開催
▼2007年度運営スタッフと主務分担 
山本寿雄前会長逝去にともない、新会長の森田純夫以下、新体制で今後の運営に尽力させていだたきます。今後ともよろしくお願いいたします。
*会長:森田純夫(新任)
*事務局長・会計:柿崎浩子
*広報・会報編集・ML管理:村岡正司
*文化交流担当運営委員:
ヘニ・ウプル、アリフ・ミジト、吉田佳央、依田武(新任)
*旅行:森田純夫
*顧問:レイハン・パタール
*会計監査:大浦恒子
※ヘニさん夫人のブアイシャムさん、依田武さん夫人の雅子さんも補佐としてお手伝いいただきます。
 昨年11月25日、大阪市立総合生涯学習センターにて第9回年次総会を開催しました。
 日本人・ウイグル人、ほぼ半数ずつの計25人が参加者し、活動報告、来年の行事予定、会計報告などが発表されました。
 2006年は三田、和歌山、宇治など、京阪神の中心部を離れた地方都市での共催、協力行事が続き、いずれも大きな規模ではないが、少人数ならではの密度の濃い交流ができたという点が大きな収穫となったことを評価し、今後もこの路線を維持しながら、2008年の10周年にむけ、主催行事も積極的に企画していこうという確認がなされました。
 また、お花見など、日本文化を体験しながら、ウイグル人と日本人が楽しく交流できる機会を、今後もできるだけ多く設けていくことになりました。
恒例の懇親会は、ハラールのインドネシア料理店「バグース・インドネシアン・キッチン」を借り切って行なわれ、おいしい料理、飲み物に加え、いつものように踊りで盛り上がりました。また2次会はカラオケと、深夜まで楽しい時間の続いた一日でした。(村岡正司)
追悼・山本寿雄さん
 当会前会長の山本寿雄さんは、かねてより病気療養中のところ、惜しくも2006年11月11日、永眠されました。
 天山文化交流協会発足時より、友情奨学金の立ち上げや、留学生との交流などに多大なるご尽力をいただいたことは当会の発展への大きな貢献となっています。ここに、初代会長のアパルジャン・パタールさん(在アメリカ)から届いた追悼カードをご紹介し、謹んでご冥福をお祈りいたします。(運営委員一同)
 

 1月21日(日)、徳島県北島町の保健相談センターで、「ウイグル文化祭(世界のお手軽クッキング・ウイグル自治区料理)」が開催されました。これは同町の国際交流協会と、徳島大学のマウランさんご夫妻など徳島在住のウイグル人とが取り組んだものです。         
応援のウメルさん、レイハンさん、ヘニさん、アブドガニさんと私を、前日の夕方、パキスタン国籍のウイグル人ユスフさん(淡路島へ留学生たちを車で連れて来てくださったスルタンさんの弟)が三宮から車で運んで下さいました。マウランさんのお宅で一泊。奥さんと女子留学生のウリヤトさん、シリプグリさんの手作りのご馳走を戴いてにぎやかに過ごしました。04年に淡路島に来た時は5歳だったマルダンちゃんももうすぐ小学校2年生です。当日。午前10時30分からまず料理作り。ポロとサラダと「スムロスープセ」という珍しい玉子料理を作りました。ウイグル人たちの指導のもと、たくさんの日本人と外国人が参加しました。女性も、男性も、子どもも、南アフリカ人、ホンジュラス人、マレーシア人など多くの留学生も、とても熱心に楽しそうに調理していました。80数人の参加者が12時30分から料理を食べながら、レイハンさんのミニ講演を聞きました。はじめて「ウイグル」を知った人も多く、好奇心旺盛に聞いている人が多くいました。その後は、ウメルさんの演奏、ウリヤトさん、シリプグリさん、ヘニさん、アブドガニさんのダンスと続き、最後は例によって「マシレップ(みんなでおどろう)」で大いに盛り上がって、14時30分に閉会しました。北島町からの参加者はとても親切で、快活で、人なつっこく、暖かい雰囲気の集いになりました。予算の関係で、限られた人数のウイグル人しか誘えなかったようですが、四国の仲間たちもこうしてがんばっていることをみなさんにお知らせしたいと思いました。(柿崎浩子)                                                                 

 3月3日のひな祭りから31日まで、写真展を京都駅の東、鴨川のそばの“ギャラリー集”で開催しました。寒い日が続き天候に恵まれませんでしたが、沢山の方に見てもらうことができました。
毎夏のシルクロード旅行で撮りためた佐竹保雄の2005年までの作品から、合計47点を展示しました。紀美子のものも少しあり、1981年の“トルファンの姉妹”もそのひとつ。これは冬枯れのカレーズのほとりの木立を背に、開放間なしの観光客を珍しそうに見に来た幼い姉妹を写したもので、なんともいえない穏やかな優しい表情が今も懐かしいお気入りの作です。道中、少女が履いているフェルトの靴や、色鮮やかな靴形の刺繍の布をバザールで見かけ、思わず買ってしまったのでした。
2006年の旅では、トルファンのバザールで、刺繍の布が靴付つなぎズボンに仕立てられているのを見つけ、とても嬉しい気持ちになりました。今回、写真とあわせて刺繍の布地、フェルトの靴、つなぎの靴付きズボンをまとめて展示したのですが、26年経ってやっと布の使われ方が分かりました。レイハンさんは幼い頃にこのつなぎを着ていた、グリジャマリさんは子どもの頃、フェルトの靴を履いたおじいさん
を見た、と言われたからです。時代の流れを感じました。
年輩の男性がクズルガハの狼煙台の写真を見て、14年前に自分も行って絵を描いたと言われ、大作の油絵を5点も11日のフェスタに届けてくださいました。フェスタでは展示会場とは別の写真や、この狼煙台やシルクロードの絵と森田会長作のジャミラさんの肖像画を飾りました。
フェスタには会員はもちろん、市民や留学生の方など60名近くが参加。レイハンさんの講演、ウメルさん、ヘニご夫妻、ジャミラさんたちの歌や踊りに拍手喝采。第2部のパーティも約50名が参加、鯛赤飯をはじめ、私たち会員の手料理の数々に、初めての方も一緒になって大いに盛り上がり、舞台では子どもも一緒になって、ウイグルダンスやベリーダンスを楽しみました。東京やパキスタンの方なども参加され、レイハンさん持参の美しいショールや民族帽子がたくさん売れ、まさにバザールの賑わいでした。画家は沢山の作品絵葉書を何種類も皆さんに下さり、撮った写真もすぐ現像し、プレゼントしてくださいました。 写真展は、予告や取材で新聞に取り上げられました。私たちは頑張って毎日在廊し、来られた方との会話を楽しみました。会の趣旨を理解して、教育支援カンパをいただいたり、入会してくださった方もありました。また旅の案内を欲しいと言われる方もありました。ご協力いただいた皆様に心からのお礼を申し上げます。(佐竹保雄・紀美子)
     企画・主催  天山文化交流協会
★トルファン・バインブルク・クチャ・新沙漠道路・ホータン・カシュガル12日間★
 今年も昨年に引き続きトルファンにて友情奨学金贈呈を行ないます!
8月19日出発・30日帰国(全行程食事付き。宿泊は各訪問先ホテル。旅行費用 約285,000円
(参加人数、為替レートにより変動がありますので現在の価格は予定です。7月初旬頃に確定します)
☆参加ご希望の方は以下までご連絡ください。より詳しい内容(旅程、費用)が確定次第
再度ご案内をお送りします。締切りは6月末日とさせていただきます。
☆申し込み・問い合わせ先:森田純夫(旅行担当)
〒612-8017京都市伏見区桃山南大島町1-86 Tel/Fax:075-621-0679 E-mail:smorita@mbox.kyoto-inet.or.jp
 月 日    発 着 地  ス ケ ジ ュ ー ル  宿 泊
8月19日 大阪〜北京〜ウルムチ 空路、北京を経由してウルムチへ ウルムチ
20日 ウルムチ〜トルファン 専用車でトルファンへ トルファン観光 トルファン
21日 トルファン 農村の小学校へ奨励金を贈呈 トルファン
22日 トルファン〜コルラ 専用車でコルラへ。(390km) コルラ
23日 コルラ〜バインブルク〜白鳥の湖 白鳥の湖へ、周辺のナラテイ山群、開都河の水源の九曲十八湾を遠望、
中国最大の白鳥の楽園を散策。
バインブルク
24日 バインブルク〜コルラ バインブルクからコルラへ、所要10時間(290km) コルラ
25日 コルラ〜クチャ 亀茲(キジ)国として栄えたクチャへ、キジルガハ烽火台、クチャ大寺、
クムトラ千仏洞の見学
クチャ
26日 クチャ〜アクス キジル千仏洞見学後アクスへ アクス
27日 アクス〜ホータン 新沙漠道路を走りホータンへ(550km) ホータン
28日 ホータン〜カシュガル 春蕾学級訪問後、アマニサハン墓見学、カシュガルへ カシュガル
29日 カシュガル〜ウルムチ モスク、旧市街、バザール見学後、午後の便でウルムチへ ウルムチ
30日 ウルムチ〜北京〜関空 空路、北京を経由して関空へ

 3月21日、「喫茶リズワン」にてノルズ祭を開催しました。これはトルコ系民族の新春を祝うお祭りで、当会でもすっかり恒例化した催しです。当日はウイグル人、回族、ウズベキスタンからの留学生などに加え、グリザル・ケイムさんがアルバイトをしているトルコ料理店のオーナーや大阪外大の学生さん数人も参加し、日本人を加えて計27人が楽しいひとときを共有しました。
 「ノルズ」は元来ペルシア語で、「春の最初の日」という意味を表しています。太陽暦に基づき、冬が終わって春が始まる日(毎年3月21日)、すなわち昼と夜の長さが同じになる春の第一日目に行われます。新年がもたらす新たな幸福を願い、四季がもたらす自然の尊さを喜び、人々に心を合わせて仲良くすることや喜捨を勧め…というように、イスラームの精神にのっとり敬虔な態度で行われる、古来からの伝統的祭事です。
 参加したウズベキスタンの留学生は、本国ではこの日のための特別な料理、お菓子を用意し、家族・親類・友人たちが集まってお祝いをすると話していました。カザフスタンではノルズを境に干支が変わるそうで、インターネットが発達した現在では、日本の正月と同じく各地域から「年賀メール」やお祭りの様子を伝えるメールが飛び交うそうです。当会の会員交流MLにも、アブドガニさんからお祝いのメールが投稿されましたのでご紹介します。(村岡正司)

 昨年12月23日、在日コリアン高齢者サポート「ソロソロ会」のクリスマス(神戸市)にて、ヘニさんとブアイシャムさん夫妻がウイグルの紹介やダンスを披露しました。夫妻は、在日コリアンのハルモニ(おばあさん)たちから、「最高!男前とべっぴんさんでいうことなしやねぇ!」と絶賛されました。参加のハルモニ約45人はほとんどが80歳と90歳台にもかかわらず、みなさんとてもお元気でした。コリアン民族はウイグル人と同じように歌と踊りが大好きで、会場に音楽が流れだすといち早く踊り出すハルモニもいました。当初、みんな一緒に踊りを習う予定でしたが、「速過ぎてようついて行かれへんわ」とのことで、見るだけに終わったのですが、大変喜んでいただけました。(村岡正司)
その8 ウイグル民族の日常とイスラーム(中) 
                                   甲南女子大学非常勤講師 レイハン・パタール
 イスラームにはウイグル族を含め、世界中のムスリム(イスラーム信徒)に課せられた義務があります。これには前回説明した「信仰告白」、「礼拝」の他に「喜捨」、「断食」、「メッカ巡礼」があります。
「喜捨」は貧しい人を救済するなどのために施しをすることです。イスラームではお互い助け合うことが求められています。このため、ウイグル族は、助けを必要としている人を目の前に、無視したりすることはしません。物乞いをしている人を見かけたら少しでもお金をあげたり、道を尋ねる人に親切に教えたり、お年寄り、妊婦などに座席を譲ったりなど、できる限りの手助けをします。日本では電車などに「優先座席」と書いてある座席がありますが、非常に不思議に思いました。もっとも座席を必要としている人にはすべての座席が優先座席でなければならないとわたしは思います。
 「断食」はイスラーム暦9月1日から30日までの一ヶ月間行います。ちなみにイスラーム暦をヒジュラ暦ともいい、預言者ムハンマドがメッカからメディナへ移住した西暦622年7月16日から起算されます。イスラーム暦の奇数月は30日間、偶数月は29日間で、一年は354日あります。そして日付は日没で変わります。断食というと一日中飲み食いしないとよく誤解されますが、そうではありません。昼間は食べ物だけではなく水なども一切口にしませんが、夜はどんなに食べてもかまいません。その境目は日の出と日没です。つまり日が出る前にお腹いっぱいに食べて、一日の栄養を貯えておきます。その後の飲食は日が沈んでからになります。トルコなどの国では断食の間テレビで特別番組を放送し、各地の日没の時間を知らせます。新疆の場合、断食を行う人が知り合いに聞いたりして日の出と日没の時刻を入手し、断食を行っています。「断食」の一ヶ月は神聖な一ヶ月でもあります。ふだんお酒(イスラームでは禁じられている)を飲む人もこの一ヶ月の間はたとえ夜であっても一滴も飲まなかったりします。
 一ヶ月間の断食が終わり、無事終わったことを祝って、盛大に行うロズエッド(断食明けの祭り)があります。親戚や友人たちは互いに家に訪れ、祝福をします。この時日本のお正月のように、みんなが必ず口にするのは「おめでとうございます」の言葉です。わたしが小さいとき、今のように豊かではなかったので、新しい服を着たり、甘いものをたくさん食べたりすることができて、ロズエッドをとても楽しみにしていました。新疆ではロズエッドは少なくとも3日間続きます。
 「メッカ巡礼」はイスラーム暦12月7日から13日にメッカにあるカーバ神殿を一生に少なくとも一度巡礼することです。新疆から何千キロも離れているメッカ巡礼をすることはそれほど容易なことではありません。まずは交通費などに莫大なお金が必要です。それからパスポートとビザの手続きをするのはなかなか難しいです。しかしいろんなことを乗り越えて、メッカ巡礼に行ってきたウイグル族は大勢います。かれらは名前の後ろに「ハージ」という称号がつけられ、○○ハージムとよばれ、みんなに大いに尊敬されています。メッカ巡礼を行う間の10日にムスリムのもう一つの祭りクルバンエッド(犠牲祭)が始まります。この日、メッカを始め全世界で羊や牛など家畜の犠牲が行われます。ウイグル族も同様に、前もって羊などを用意し、イスラーム暦12月10日の朝早くから男たちはモスクに行き、その後に家畜を殺し、肉を茹でて、祝福に訪れたお客に出します。羊の肺や腸なども調理し、ご馳走としてお客にだします。
 イスラームにはこれらの義務のほかに、ムスリムの衣服、食べ物、お酒などに関する掟もあります。(次回をお楽しみに)
 日本文化のルーツといわれるシルクロード周辺、中国・新疆ウイグル自治区各地のオアシス都市からやってきたウイグル人留学生たちが、故郷の家庭料理を手作りします。ポロ(ウイグル風炊き込みごはん)、ラグメン(皿うどん)、チュチュレ(ワンタン)などなど、人参、トマトなどの緑黄色野菜をたっぷり使った、いずれも大変ヘルシーな料理です。食後はみんなでウイグルの民族舞踊も楽しみましょう!! (今年は初の神戸地区での開催です、近くの方、ぜひご参加ください! またお知り会いにもご紹介ください)
日時:5/26(土) 午後2時〜8時30分
★料理作りから参加したい方は2時に、交流パーティのみに参加したい方は5時ごろまでにお越し下さい。
会場:神戸学生青年センター(D会議室・ホール・調理室)
★神戸市灘区山田町3-1-1 http://www.ksyc.jp/ 阪急神戸線:六甲(ろっこう)駅下車。駅の山側へ出て直進、
次の四つ角(いかりスーパーを越えた次の角)を右折、その次の角を左折し、左側。駅から徒歩3分。
会費:一般2000円、学生500円(料理材料費・飲物代を含む。中国新疆ウイグル自治区出身留学生は無料)
★申し込み(5月23日までに事務局・柿崎まで) 電話/Fax:06-6857-0755 e-mail:hikakiz@ybb.ne,jp
 ウイグルのみなさん、日本の「きもの」を着たことがありますか。夏の木綿の「ゆかた」を着る機会はあったかもしれませんが、絹の晴れ着(正装)で着飾った経験のある方は少ないと思います。みなさんに日本の伝統文化の一つを体験していただくために、「きものを着てみよう会」を催すことにしました。若い女性が成人式や結婚パーティなどで着る、袖の長い振袖(ふりそで)、既婚女性の訪問着、男性用の紋付(もんつき)・袴(はかま)などを用意します。日本庭園のある濱野さんのお宅をお借りし、踊りの先生である岩見しなゑさんがきれいに着せてくれます。また、佐竹保雄さんがみなさんの晴れ着姿を撮影して下さいます。
 
日時:5/20(日) 集合場所:JR山科(やましな)駅 改札前広場 集合時間:午前11時
大阪、神戸方面の方はJR新快速で京都の次、または京阪三条から地下鉄、または阪急河原町→三条から地下鉄
★申し込み(できるだけ4月30日までに事務局・柿崎まで)電話/Fax:06-6857-0755 e-mail:hikakiz@ybb.ne,jp
_____(編集後記)◆私が編集にかかわっている月刊の市民活動総合情報誌は、「Volo(ウォロ)」(注)という誌名を持っています。これは「喜んで〜する」という意味の古典ラテン語に由来し、唯一、命令形のない動詞でもあるそうです。◆英語の「ボランティア(volunteer)」の語源ともなっているこの語に、市民の自発性を象徴させているわけなのですが、当会の文化交流活動に参画するウイグル自治区のみなさんの活躍ぶりは、まさにこのコトバを地で行っているようです。◆学生の間は研究活動の、就職してからは仕事のスケジュールの合間を縫って、よくぞここまで精力的に、そして自分も楽しみ、かつ他の人を楽しませながら動くことだ、と感心します。◆さて今号にもそれらの成果を満載することができました。来年はいよいよ創立10周年。これらの実績をバネに、また新たな方向性へと飛躍を続けていきたいと思います。(MURAOKA) (注)Volo 2007年4月号(留学生特集)に、ヘニさんのインタビューが掲載されました。
会報  天山の風 第17号
発行日:2007年4月23日 天山文化交流協会発行 発行責任者:森田純夫 編集責任者:村岡正司
事務局:〒561-0881 豊中市中桜塚1-17-30-202 柿崎方 連絡先:Tel/Fax06-6857-0755 E-mail:hikakiz@ybb.ne.jp
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/smorita/index.html
天山文化交流協会年会費(1,000円)、友情奨学金(年間1口3,000円)は下記口座へ送金ください。
郵便振込口座番号:00910-3-0080801 加入者名:天山文化交流協会(通信欄に会費・奨学金の種別をご記入ください)